病院の手術室内には、HEPAフィルター(High Efficiency Particulate Air)にて濾過した空気が適切に供給されていることと、常に現状の清浄度を把握し、清潔度を維持することがとても重要です。
環境診断を定期的に行うことによって、経時的なデータの蓄積ができ、問題が生じた際に具体的で適切な改善策を講じることができます。保清業務評価、リスクマネジメント、設備機能評価によるライフサイクルコストの削減を図ることも可能です。
Ⅰ.清浄度測定
空気中の浮遊微粒子数を測定し、手術室の清浄度を確認します。細菌・ウイルスは空気中の粒子に付着し浮遊しているので、空気清浄度は手術室の清潔を保つ上で大変重要になります。
※室内清浄度は、国際規格はISOクラス6~7(空気1㎥中に0.5 μm以上の粒子35200~352000個以下)で、こちらは従来のアメリカ連邦規格(Fed.Std 209E)クラス1000~10000(空気1ft³中に0.5μm以上の粒子1000~10000個以下)と同等の清浄度です。
Ⅱ. 清浄度回復時間の測定
次の手術までに適正な清浄度の環境に回復するか確認します。回復時間が遅いと、次の手術を汚染環境内で行うことになってしまいます。
Ⅲ. 室圧検査
手術室が隣接する区域に対して、陽圧(※)を維持しているか確認します。
室内が陰圧になってしまうと、汚れた空気の流入を招く結果となります。
(※)医政地発1219第1号厚生労働省医政局地域医療計画課長 医療機関における院内感染対策について (1)手術室については、空調設備により周辺の各室に対して陽圧を維持し、 清浄な空気を供給するとともに、清掃が容易にできる構造とすること。
Ⅳ. 風量の測定
適切な風量が確保されているか確認します。
風量が少なければ室内が陰圧になり、汚れた空気の流入を招く結果となります。
Ⅴ. 気流方向検査
適正な配置により、手術室に清浄空気が供給されているか確認します。
Ⅵ. HEPAフィルターの交換
HEPAフィルターは手術室内の清浄度を維持するための重要な役割をしています。
目詰まりをおこし抵抗値が上がり、適切な風量・風速が維持できず、手術室内の清浄度を確保できなくなるため、定期的なモニタリングと交換が必要です。
Ⅶ. 証明書の発行
手術室の定期検査を実施している旨を明記した証明書を発行します。
・日本眼科医療機器協会 会員
・社団法人 日本空気洗浄協会 会員
・一級建築士事務所(登録第10264号)
・建築業許可番号埼玉県知事許可(般-21)第64152号
日常保清で十分できない場所や高所部分を中心に、常にホコリ汚れのない状態を作り上げます。